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幻の山形天保そば保存会はいま

飛島に

 当保存会は、「原種」を守るために、酒田市の飛島に畑を借りて栽培をしております。離島ゆえに交雑の心配がなく純粋な「原種」を保つことが目的です。「ごどいも」収穫後の畑を利用させて頂き、会の仲間が播種、妨鳥ネット張り、そして、採種を島民方々の力も借りて「原種」を守っています。
 干ばつや鳥害、平成十六年の台風では塩害など大きな障害がありましたが、先人の知恵「万が一に備て「原種」を常に確保しておくこと」で乗り越えてきました。そして、島で採種された種を元に県内で栽培することで収量をあげてきました。

ひとつのこだわり

 これまでに会員が頑張ってこれた、ひとつのこだわりが「天保そば」の「味」です。その「味」を、期間限定ですが、店で提供できるまでになり、会員の喜びはひとしおです。くわえて、乾麺としても提供できるようになりました。乾麺は、飛島での販売も計画されています。

飛島との

 「天保そば」の「原種」栽培地となった飛島で、平成十五年からは島民からの日ごろの応援に感謝とお礼を込めて、収穫感謝祭を毎年行っています。保存会会員が、チャーター船に厨房一式を積んで飛島に渡り、そば振舞いをしています。お互いに顔みしりになり交流の輪が広がってきました。また、島でのフィールドワークなどに取り組む公益大学の方々とも親交を持ち、「とびしま未来協議会」にも参加させていただけるようになりました。

今後

 今後についてはいろいろな課題が見えてきています。店で、もっと美味しく食べてもらうにはどのような形で提供したらよいか、乾麺の販売方法にはどんな展開が考えられるか。また、収量の安定化のためにも多くの課題があります。「天保そば」を通して、山形に生まれた新しいそば文化の発信と、食文化等にも少しでも貢献できればとも考えています。
 なにより、時代を超えてよみがえった「天保そば」をしっかり守り、後世につたえてゆくことは最も大切なことと思っています。そばが天保の大飢饅において人々の命を紡いできたことに思いをはせ「食」に感謝する心を忘れないようにして少しつつ前に進んでいきたいと思っています.

商標登録

 平成十九年には『幻の山形天保そば』として商標登録が確定しています。それを機に、保存会名称も『幻の山形天保そば保存会』となりました。